煎茶と「白折」の違い、知ってますか?
煎茶と白折の違いについて疑問を持たれる方は、けっこういらっしゃいます。
お茶に慣れ親しんでいる人にとっては、「なに言ってんの?」となるかも知れませんが、疑問は解決しなければいけません。
煎茶の茎や葉柄などを集めて作られる茎茶のことを「白折」と言います。
私の住んでいる地域では「白折」ではなく「棒茶」だよ!という方もいると思います。
その理由は、茎茶は地域によって「かりがね」や「茎茶」、「棒茶」など様々な愛称で呼ばれているからです。
茎茶である白折は、お茶を嗜む方々のあいだでは煎茶の次に人気の緑茶となっています。
ここでは、煎茶とは違った楽しみ方のできる「白折」についてご説明しましょう。
煎茶と白折は味と香りが違う?
煎茶と白折は、「茶葉である煎茶」と「茎茶である白折」という明確な違いがあります。
それに加えて「白折」は、旨味と甘味成分である「テアニン」や「アミノ酸」が豊富に含まれているため、煎茶と比べると渋味が少ないのが味の違いと言えます。
草原に吹く爽やかな風のような茎茶独特の香り、また、ふくよかな甘さがあるのが白折で、水色も淡く澄んだ美しい緑色をしています。
煎茶と白折の香りの違いは、お茶としての香りの軽さにもあると言えるでしょう。
そんな爽やかな風味を持つ「白折」ですが、どうやって淹れたらおいしくなるのかと悩んでいる方もいらっしゃるかも知れません。
そこで、今回は煎茶の次に人気の「白折」のおいしい淹れ方を、カンタンにご紹介しましょう。
煎茶から作られる「白折」のおいしい淹れ方
(1)まず、急須に白折4g (2人分)を入れます。
(2)80℃のお湯を(1)に注いで、20秒〜30秒ほど待ちます。
(3)2人分の湯のみを用意し、均一の濃さになるように、最後の一滴まで残さずお茶を注いで行きます。
ハイ、とてもカンタンですね。
煎茶と白折の違いを知ってお茶をもっと楽しもう!
白折は、煎茶よりも少し熱めのお湯を使って淹れることで、淡く澄んだ美しいグリーンの水色と、ふわりと爽快な香りが立ちます。
そうすることで、茎茶独特の深い味わいを楽しむことができるわけですね。
この香りや味わいは、煎茶や玉露などでは堪能することができないものです。
そのため、日本茶をこよなく愛する方々のあいだでは、「煎茶より白折が好きだ」という声が聞かれ、人気の高い茶葉となっています。
白折は、煎茶や玉露などの製造工程中に出てくる茎や葉柄などを集めた日本茶です。
それに対して、玉露の茎や葉柄などを集めた日本茶を関西地方では「かりがね」と呼んでいます。
かりがねは、一般的な茎茶に比べて品質が高く、高級品として扱われています。
そんな「かりがね」と区別するために、煎茶から作られる日本茶を「白折」や「茎茶」などの呼称で呼んでいるのです。
しかし、最近では、白折のことを、かりがねの前に煎茶を付けて「煎茶かりがね」と呼ぶこともあります。
白折を飲んだことのない方は、この機会に煎茶とかりがねと白折の3つを入れて、香味や水色、おいしさを飲み比べてみてはいかがでしょうか。
なかなか、楽しいですよ。