煎茶は風邪に効果的って本当?
煎茶が風邪予防に効果的だという話がありますが、実際のところはどうなのでしょうか?
よく健康系のテレビ番組や雑誌などで、「風邪やインフルエンザ予防には煎茶を飲むのが効果的」と紹介されていることがあります。
ところが、逆に「煎茶を飲むと風邪が悪化する」という話もあります。
これはいったいどういうことなのでしょうか?
今回は、煎茶が風邪に良いのか?悪いのか?について詳しくご説明します。
煎茶は風邪を悪化させる?
まず、煎茶が風邪を悪化させるという説があるのは、どうしてでしょうか?
過去に、「煎茶を飲むと風邪が悪化する」と言われたことのある方々は、緑茶の利尿作用がポイントだと思われます。
利尿作用によって、風邪の治療に欠かせない水分が体外へと排出されてしまう。
そのため、緑茶を水分補給として飲用するのは控えた方が良いと医師から勧められることがあるようです。
しかし、本当に煎茶のような緑茶を飲むことによって、風邪は悪化するのでしょうか?
実は、「煎茶を飲むと風邪が悪化する」に対して、まったく逆の説があります。
煎茶を飲むことが風邪予防になるというものです。
煎茶が風邪に良いのは本当だった!?
前述したように、煎茶などの緑茶には利尿作用があります。
そのため、風邪を治すために不可欠な水分を体外へと排出してしまうという面があります。
しかし、煎茶のような緑茶には、ポリフェノールの1種である「カテキン」が豊富に含まれています。
そのため、風邪やインフルエンザの原因となるウイルスが新たに体内へと侵入するのを防ぐ殺菌作用があるのです。
煎茶は、抗ウイルス作用や抗菌作用など、風邪やインフルエンザを予防するための様々な効果や効能を期待することができます。
ただ、全ての緑茶が、風邪やインフルエンザ予防に効果が期待できるわけではありません。
緑茶のなかでも、特にカテキンの含有量の高い二番茶や三番茶などの煎茶 (深蒸し煎茶)や番茶が風邪やインフルエンザ予防に効果的です。
なかなか仕事を休むことができない社会人の方や、毎日家事や育児に奮闘中の主婦の方は、常日頃から煎茶や番茶を飲んで、風邪やインフルエンザ対策をすると良いでしょう。
ちなみに、煎茶などの緑茶は、淹れる湯温によってカテキン類の浸出量が大きく変化します。
ですので、風邪予防を目的とされる際は、必ず70℃以上のお湯でお茶を淹れるようにしてください。
さて、煎茶が風邪に良いかどうかについてお伝えしましたが、いかがでしたか?
煎茶などの緑茶には、殺菌・抗菌・抗ウイルス作用のあるカテキンの他に、呼吸器などの粘膜保護や強化を行う「β‐カロテン」、抗酸化作用を強化する「ビタミンC」なども含まれます。
お茶として飲むだけではなく、茶葉自体を食べることも、より高い風邪の予防や症状緩和に効果を発揮してくれます。