玉露の京田辺って、ご存知ですか?

京都にある京田辺市(きょうたなべし)、そこで作られる京田辺玉露をお存じですか?

 

京都府京田辺市は、玉露の三大産地と呼ばれる宇治茶の名を冠する宇治市にほど近い土地です。

 

そのため、京田辺市で玉露を作っている茶園の中には、宇治茶の名を名乗っているところもあります。

 

しかし、近年では市を上げて「京田辺玉露」という独自の名前をPRしようという動きが強まってきました。

 

ここでは、玉露の産地である京田辺についてご説明しましょう。

玉露の京田辺は、一休さんの場所?

玉露の産地である京田辺市は、京都府の南に位置し、木津川と甘南備山に挟まれています。

 

これは水と寒暖の差があるという条件をしっかりと満たしており、お茶づくりに適しているといえます。

 

京田辺の玉露は、15回以上の農林水産大臣賞を受賞し、地域としても産地賞を11回も受賞しています。

 

産地賞というのは、良いお茶ができると言われる地域に対して与えられる賞です。

 

玉露の産地である京田辺が、お茶の質だけでなく、根底になる土地自体がお茶づくりに適していると認められたということになるでしょう。

 

観光地としては、物語で有名な「とんちの一休さん」のお寺である「一休寺」を始め、多くの寺や神社、古墳などが見受けられる歴史のある土地です。

 

また、「京田辺レディ」という団体が京田辺玉露を広く周知するために活動しています。

 

玉露だけではなく、京田辺という場所のいろいろな歴史や背景を知るのもおもしろいなと感じます。

玉露の京田辺はこだわりのお茶?

京田辺の玉露は、小規模ではありますが、その分、手作りでとてもこだわりの強いお茶と言えるでしょう。

 

まず、多くの玉露が日光を遮断して作られるのと同様に、京田辺市の玉露も約40日間の間は新芽を遮光して育てていきます。

 

他との違いが出てくるのは摘む段階です。

 

京田辺の玉露は「しごき摘み」という茎を残して葉を手で一枚ずつ摘み取る手法をとっています。

 

この手法を使うと、新芽を傷めずに摘み取ることが出来るのです。

 

しかし、その代わりに手間がかかるので一日に採れる量は約10kgと、とても少量です。

 

さらに、これを玉露という茶葉の製品にするとわずか2kgで、生産量の少なさがうかがえます。

 

また、玉露の製造工場も小規模な所が多く、細部まで人の目が行き届く環境が整っています。

 

加工段階でも煎茶の二倍以上の時間をかけ、職人が手間隙かけて仕上げていきます。

 

このようにして作られた京田辺の玉露は甘味が強く、まったりとしたのど越しが特徴です。

 

京田辺市では、製茶で行われる手もみの技術を伝えるべく、玉露の名人として名誉市民でもある山下壽一氏を塾長に迎えて、技術の継承や「茶葉の手もみ体験」等を行っています。

 

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