玉露はなぜ高いのか?について
「玉露という名前がつくだけでなぜ高いのか?」
ふと、そんなことを疑問に思ったことはありませんか?
玉露といえば、緑茶の中では高級のイメージ、普通の煎茶と比べるとかなり値段が高いお茶です。
昔から、玉露は上客に出すお茶と言われることも多く、なぜ高いのかと考える間もなく出されてきたようにも思います。
ここでは、玉露がなぜ高いのか?その理由についてご紹介したいと思います。
玉露はなぜ高いのかは製造過程でわかる?
玉露がなぜ高いのかについては、その製造工程を見ていくと納得できるかも知れません。
昔から、物がなぜ高いのかを知るポイントは「手間暇」という言葉にあることが多いからです。
まず、玉露や煎茶、番茶等の原料は同じ「お茶の木」からとれます。
この辺は、けっこう意外な部分ですね。そう、同じ木なのです。
玉露と他のお茶が違うのは、「いつの茶葉を摘むのか?」という点にあるのです。
玉露の原料になる茶葉は、一番初めに出てきた新芽の一番茶を使います。
新芽は柔らかいので、機械で摘むことができず、収穫は全て手摘みで行われます。
さらに、玉露は旨味成分を増幅させるため、収穫の約三週間ほど前から茶葉に覆いをかぶせて日光を遮断します。
新芽が出てほぼ直ぐに覆いをするので、玉露はほとんど日光に当たらずに育てられることになります。
遮光率は、日を追うごとに大きくなり、最初は70%ほどですが最終的には90%まで遮光されます。
さあ、玉露がなぜ高いのか、もうお分かりいただけましたね?
玉露は、他の茶葉に比べて栽培段階から手間がかかるので、非常に値段が高くなるのです。
また、製法の段階でも玉露は細かい選別を経て完成します。
基本的な、製造工程は煎茶と変わりませんが、茎や余計な部分を徹底して取り除いたり、茶葉の大きさを揃えるなど丁寧な仕上げを怠りません。
これらもまた、玉露の値段がなぜ高いかの理由になると言えるでしょう。
玉露はなぜ高いかを考えるよりも「飲んで」納得しよう!
玉露がなぜ高いを考えることは面白いですが、個人的にはあまり気になりません。
なぜなら、玉露は飲めば「なぜ高いか?」ということが十分に納得できるほどおいしいからです。
栽培段階から手間暇かけて作られる玉露ですがその分、味わいは他のお茶とは大きな差があります。
甘味とコクがあり、高級なものになると玉露独特の「覆い香」と呼ばれる香りが楽しめます。
覆い香は、海苔のような香りと表現されることがあり、畑で採れる茶葉から海の香りが漂うという不思議な現象を体験することができるのです。
一煎目だけでなく、二煎目や三煎目も楽しむことができます。
また、最後には茶葉をお浸しのように醤油等をかけて食べることもオススメです。
玉露は柔らかい新芽を使用している為、このような楽しみ方が出来るのでしょう。
値段は高いけれど格別の味わいを楽しめる玉露を飲んでみませんか?