抹茶の裏千家について
抹茶に興味が出始めると「そう言えば裏千家っていう流派があったような・・・」ということを思う方は多いと思います。
友だちのお母さんが裏千家で抹茶を点てている、どこどこの先生が裏千家などなど・・・
意外に、抹茶の裏千家という言葉は、私たちが耳にすることが多いのかも知れません。
ここでは、そんな抹茶の裏千家についてご説明します。
抹茶の裏千家ってどんな流派か知ってますか?
ところで、あなたは抹茶の裏千家がどんな流派なのかをご存知でしょうか?
抹茶の裏千家は、千利休のひ孫に当たる四男の「仙叟宗室(せんそうそうしつ)」が起こした流派です。
表千家の敷地の裏手にあったので、「裏千家」と呼ばれるようになりました。
抹茶の裏千家は、表千家の「分家筋」に当たります。
裏千家は、伝統を守りつつ、茶道の発展のために色々と新しい試みを行っている流派なんですね。
例えば、一般の人でも茶道を気軽に学ぶことが出来るようにしたのは裏千家です。
また、女学校教育に茶道を取り入れたり、外国人にも茶道が理解出来るよう椅子に座って抹茶を楽しむ「立礼式」を考案したりしました。
メディアの露出も多く、書籍もたくさん出ていて間口も広く、比較的若い方でも気軽にお稽古に参加しやすい雰囲気があります。
実際に、抹茶を学ぶ茶道人口の半分以上が裏千家と言われています。
裏千家の一番の特徴は抹茶の点て方?!
抹茶の裏千家という流派には、いろいろな流儀ややり方がありますが、一番の特徴は、抹茶の「薄茶の点て方」です。
裏千家では、薄茶の表面を、細かい泡が覆うように点てます。
泡が多いので、他の宗派の抹茶よりも裏千家の点てる抹茶は、味が「まろやか」です。
実は、裏千家で教える作法は、表千家と大きな違いはありません。
しいていえば、細かい所作の違いがあるぐらいです。
裏千家では、女性は無地の「赤色」のふくさを使います。
茶筅には白竹のものを使い、蓋のない鉢を菓子器に使うのも、裏千家の特徴です。
華やかな印象の裏千家では道具の種類も多く、彩りが豊かなものが好まれています。
他の流派と違い裏千家では、所作の要所要所で決めるところがあるので、お点前が「メリハリのきいた印象」になります。
正座の時の座り方や、お辞儀の角度に他の流派との違いがあります。
他にも部屋に入るときに右足から入ったり、茶器の拝見の時に「畳のへり外」へ置いて拝見するのも、裏千家の作法の特徴です。
裏千家は抹茶の作法を教えてくれるお教室も多く、ホテルでも裏千家主催で初心者向けにお作法体験教室が開催されています。
現代でも入門しやすい茶道の流派が裏千家なのです。