野点って知ってますか?

野点

 

茶道と聞くと、茶室でやるイメージですよね。

 

 

でも、もっと気楽に好きな場所でできたりしないのかしら?

 

例えば、外で景色を楽しみながら!・・・とか。

 

そんなこと、考えている方もいらっしゃるのでは?

 

 

できます!

 

茶道では、野点(のだて)という、外で少しカジュアルに行うお点前もあるんですよ。

 

 

  • 野点ってどんな感じでやるのかしら?
  • どんな作法があって、ピクニックみたいに気軽にできるの?

 

そんなあなたに、野点の意味や作法、どんな風にアレンジできるのか、ここでご紹介しましょう。

野点の意味とは?

野点の意味

 

外でもできるお点前を、野点(のだて)とお伝えしました。

 

では、普通にお茶室でやるのと、どこが違うのでしょう?

 

 

ひと言でいえば、野点は、その文字の通り野で行うお点前のことです。

 

季節感を大事にする茶道ですから、野外で季節を感じながら行うことも当然あります。

 

 

お茶会などでも野外で行われることは多いのですが、お茶会はやはり正式なお点前となるので、茶室と同じように行われます。

 

 

ですが、野点はもっとカジュアルに、気軽に楽しめるお茶として存在するものなんですね。

 

野点は、例えば、ござを用意して、簡単な場所を作ります。

 

 

お茶を点てるのに必要な道具一式がこじんまりと収まっている便利なものがあるので、それを使えばとても簡単!

 

茶箱や茶籠、と呼ばれているもので、されさえあればどこでもできます。

 

 

持ち運びも簡単で、ラクですね!

 

 

必要な道具というのは、茶筅、茶巾、茶杓、お茶椀、お菓子器、棗(なつめ)です。

 

あと大事なものがもう一つ。

 

 

お湯です。

 

野点のお稽古をする際には、鉄瓶などの、お釜よりは軽くて持ち運びしやすいものを使います。

 

 

こうして、どこにでも簡易茶室を作り、お茶を楽しむことができるのが、野点です。

 

 

では、具体的にどんな作法が必要なのか、見ていきましょう。

 

野点では作法が必要?イベントは気軽に参加しても良いの?

野点の作法

 

野点は、カジュアルなお点前、と書きました。

 

お友達同士でやるには、気軽で自分たちなりに楽しめればと充分だと思います。

 

 

ただ、たまに野点のイベントが野外であったりしますよね。

 

あれは、初心者の方は「キチンとした作法が必要なのでは?」と、ちょっと尻込みすることもあるかもしれません。

 

 

でも、大丈夫!

 

 

主催者の意向にもよると思いますが、そこまで気張らずにカジュアルに楽しんでいただくためのお点前なので、あまりかしこまらずに参加してみてください。

 

 

もし不安でしたら、「初めてなので」とか、「慣れていないので」と一声かけていただければ、お互いに気持ちよく時間を過ごせるのでは、と思います。

 

 

もしご自分がそういうイベントを行う時も、できる限り多くの人に参加してほしい、と思いますよね?

 

経験者じゃなきゃダメ、という区別はつけずに、多くの人に楽しんでもらいたい。

 

 

その“おもてなししたい”という気持ちが大切にできれば、そこまでこだわらなくても大丈夫ですよ。

 

 

そして、もちろん、お友達や家族と野点をする時には、さらに自由に楽しんでみると良いでしょう。

 

 

じゃあ、実際に自分でピクニック的に野点を簡単に行うにはどうしたらいいのか?

 

次では、そのやり方についてお伝えしますね。

野点のピクニック的なやり方は?

野点とピクニック

 

野点を自分が主催する!

 

・・・とまでいかなくても、お友達同士でピクニックしたときにちょっとお茶を点てたいわ、なんていう時もあると思います。

 

 

では、自分でピクニック的に野点をする場合、必要な作法を見ていきましょう。

 

・・・といっても、気を付けることは1点だけです。

 

 

それはお道具の使い方だけ。

 

 

私は裏千家でのお稽古を経験してるので、裏千家で習った内容で書かせていただきますね。

 

 

まず、お点前の流れは、お茶室で行うのと変わりません。

 

お茶椀を清めて、お抹茶を茶筅で点ててお出しする、というのは一緒です。

 

 

普通のお茶室では、お道具を準備したらそれをお茶室に運び、順番に使っていきます。

 

 

でも、お茶箱の場合、すべてがセットされている「お茶箱」を、お点前さんが開くところから始まります。

 

なので、お道具一つ一つをお客様の前で出していく、という作業が増えます。

 

野点の作法

 

例えば、茶筅(ちゃせん)は茶筅筒という細長い入れ物に入っているので、そこから取り出します。

 

 

また、茶巾(ちゃきん)も同様に、茶巾筒に入っています。

 

それが、筒にいれるために小さくきゅっと畳んでいるので、取り出したら畳みなおすという工程が出てきます。

 

 

こんな感じでやることが少し増えるのですが、基本的にはそこまで難しいことではないので、安心してください。

 

 

飲むときの作法は、茶道でお抹茶を飲むときと同じように間違いありません。

 

 

そして、ピクニック的に野点を楽しむためには、まず場所の確保が大事です。

 

外なので、直接座るのは抵抗ありますから、ピクニック気分でレジャーシートなど使ってみてください。

 

 

さっき、ござと書きましたが、ござは小さく折りたためないので、シートでも全然かまいません!

 

そして、道具ですが、茶筅と茶椀は用意いただけるといいかと思います。

 

 

あとは代替品で、例えば、棗はタッパー、茶杓はスプーン、茶巾は布巾かウェットティッシュ(口に入っても問題ないもの)、お菓子は購入したものをそのままお持ちしても!

 

 

あとは、お湯ですね。

 

これは水筒の出番かと。

 

 

今は高温を長時間保ってくれる優れものもあるので、使ってみてください。

 

お湯の温度が低いとお茶が点ちにくいので、そこだけは注意してください。

 

 

こんな感じで、普段身近にある道具を駆使して気軽に野点にチャレンジできるわけですね。

 

 

でも、道具を揃えたいという方もいるかもしれません。

 

なので、最後に、野点の道具についても少しお伝えしましょう。

野点の道具は何が必要?

野点の道具

 

野点に必要な道具を、簡単シンプルに買う方法ってないのでしょうか?

 

 

実は、あるんです!

 

抹茶や、茶道具などを扱っているお茶屋さんであれば、茶箱、もしくは茶籠を下さいというと伝わります。

 

 

茶箱は、昔、薬を入れておくのに使っていた箱なんですよ。

 

それが今ではお茶箱として、お茶道具を入れるものになったんです。

 

 

昔は、お茶も薬の1種でしたからね。

 

長方形の、長細くて少し高さのある箱です。

 

 

それから茶籠は、浴衣を着る時に持つような籠に蓋がついてきちんと収納できるものや、巾着がついて紐で持てるようになっているものなど。

 

 

そのお店によって、品ぞろえなども変わってくるかと思うので、足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

 

身近にある代替品でも充分ですが、お道具が揃うと気持ちもしゃんとするので、自分とよく相談して、お道具を揃えてみてくださいね。

 

 

それから、お湯は水筒で、とも書きました。

 

流石に、炉と炭と鉄瓶を持って行って、火おこしから始めるわけにはいかないですからね。笑。

 

 

ただ、複数の人数で行く場合、水筒1本ではもしかしたらお湯が足りなくなるかもしれません。

 

 

お茶椀を清めるという工程があるので、1人2杯ずつ必要と考えて、必要なお湯の量を持って行ってくださいね。

 

 

ちょっと重くなっちゃいますが、お湯がなくなっちゃった!なんて悲しいことにならないように、がんばってください。

 

 

あと外でお茶を点てる時に気になるのが、風ですね。

 

穏やかな小春日和であれば、問題なく点てられますが、風が強いと抹茶の粉だけじゃなく、茶筅や茶杓がころころ飛んで行ってしまうことがあります。

 

 

飛ばないようにする道具もあるのですが、全部揃えるのは難しいでしょうし。

 

そういう時は、なるべく風が来ない場所を探していただくしかありませんね。

 

 

野点で注意していただきたいことは、これくらいでしょうか。

 

あとは、景色や自然の風を感じながら、気持よくお点前を楽しんでくださいね。

 

 

 

では、野点についてたくさんお伝えしましたので、最後におさらいをしましょう。

 

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まとめ

では、まとめです。

 

 

野点とは、外でカジュアルに、気軽に楽しめるお点前のことです。

 

 

街中の野点イベントにも、気軽に参加してみましょう。

 

 

野点は、茶道の普通のお点前と流れは変わりませんが、使う道具が少し違うので、手順が変わります。

 

 

もしピクニック気分で野点を楽しむなら、茶道具の代わりになりそうな身近な道具を使ってみましょう。

 

 

でも、ちゃんとした道具を揃えたかったら、お茶屋さんなどで「茶箱」や「茶籠」を探してみてください。

 

 

自分なりの作法とお道具で、野点を楽しんでみてくださいね。

 

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