茶托のマナーや作法を知っていますか?
お客様が家にいらっしゃる!そんな時に必要になるのが「お茶出し」ですよね。
飲み物は何を?とは考えるけれど、いざお出しするときになって、これって何でどうやって出せばいいの?なんて焦ったこと、ありませんか?
お茶には茶托(ちゃたく)?どんなのがいいの?コースターでもいいのかしら?
出すときはどうしたらいいの?
自分の友達ならごめんね、で済むけれど、家族が連れてくる大事な人だったら??
困らないように、基本を押さえておきたいですよね。
一番の基本さえ押さえておけば、家でも職場でも困らないはず。
ここでは、茶托のマナーと使い方、お客様にお出しする時に気を付けたい作法など、ご紹介していきます。
茶托とは?コースターとは違うの?
茶托とコースター、同じコップの下に使うものだけれど、何がどう違うの?
そんな風に思っている方もいらっしゃるのでは?
さて、何が違うのでしょうか?
茶托とコースターの違い、それは・・・
どんなコップを受けるか!です。
まず茶托は、字のごとくお茶用の茶椀、コーヒーや紅茶など温かい飲み物をお出しする時に、使われます。
英語で、ソーサーとも言われていますね。
茶托は、陶磁器でできたもの、金属製のものや木製のものなど、様々な種類があります。
カップとセットで売られているものも見かけますよね。
コーヒーや紅茶などは、スプーン・お砂糖・ミルクポーションなどをソーサーにセットして、一緒にお出しすることもできるので、結構便利です。
それに何より、カップだけ直に置くよりも、茶托でお出しする方がグッド。
なぜなら、お客様をちゃんとおもてなししています、という感じが出て、お客様も嬉しいですものね。
一方、コースターは、グラスやちょっと背が高めのコップなどに用います。
グラスは、ワインなどアルコールが入る場合も多くあると思いますが、コップなどでは基本的には冷たくて氷が入っている飲み物の時に使います。
冷たいものだと、時間が経つにつれコップの表面に結露で水が溜まってきますよね。
それが下に落ちていくと、コップの周りに溜まります。
そして、そのまま持つと、洋服や机の書類の上にその水滴が、ポタっと落ちてしまうこと、ありますよね?
そこで、コースターの出番が来るのです。
コースターは、少し厚めの紙やコルク、木や布などでできているものが多いと思いませんか?
これは、その水分を吸うためなんです。
磁器や金属製のものだと、水分が吸わずに、逆に茶托とコップが水分でくっついてしまって、危険なことになりかねないですよね。
こう考えると、茶托とコースターの役割は全然違う!ということがわかります。
では、茶托についてわかったところで、次はそのマナーと使い方・作法について、お伝えしましょう。
茶托のマナーと使い方!お客様にお出しする作法はあるの?
茶托を使ってお客様に実際にお出しするときは、どんなマナーがあって、どんな風にお出ししたらいいのでしょうか?
ムムム・・・!気になりますね。
まずは、基本をしっかり押さえましょう。
茶托は、お茶椀と合うものを探してください。
合うもののポイントは2つ。
サイズと、材質です。
セットで持っているものは、そのままセットで使ってください。
セットのものがない場合、お茶椀と茶托を組み合わせてみましょう。
まず、サイズが合っているかを確認します。
茶托には、下にくぼみがあって、そこに茶椀をのせられるようになっていますよね。
このサイズと茶椀が合っていますか。
カタカタ不安定になっていたりしたら、その茶托とは相性が合わないので、他のものを探しましょう。
次に大事なのは材質です。
基本的には陶器は陶器同士など、材質が似通っているものがいいかと思いますが、載せてみて相性がよさそうなら、違う材質でも構いません。
ただ、色使いなどあまりちぐはぐにならないように気を付けてくださいね。
お茶椀と茶托のセットができたら、それを載せるお盆が必要ですね。
お客様にお出しする前にお盆に載せる時は、茶椀と茶托は別々にしてのせましょう。
お客様にお出しする時に、近くの再サイドテーブルを使って、茶椀と茶托をその場でセットしてお出しします。
お出ししやすい方からでいいと思いますが、なるべく下座からお出しするようにしましょう。
そして順番は、お客様が一番、その後身内の方に出します。
コーヒーや紅茶をお出しする時、砂糖やミルクなど、個々にセットする際は何か小物に入れてお盆に一緒にのせておくといいですね。
お出しするときは一言、「お茶をどうぞ」や「失礼します」など声を掛けられると、相手の方もお茶をだしてくれたんだな、と気づいていいと思います。
大きい声じゃなく、そっとお伝えする、という感じで。
もし、机の上に書類などが広がっていて、お客様が話に夢中でお茶に気付かずにひっくり返してしまった!
・・・なんてことはあまりないと思いますが、何事も声掛けは大事ですね。
もしサイドテーブルがない場合は、お客様がつかれているテーブルの端っこをちょっとお借りしましょう。
それも難しいようであれば、事前にお茶椀と茶托を組んでいってもいいと思います。
お客様の前で、あまりまごまごしてしまうと、お客様も気を遣われると思うので、ここは落ち着いてどうするか、瞬時に判断して動きましょう!
正しくマナーと作法を守るのも大事ですが、それはお客様のことを思ってのこと。
多少マナーから外れていても、お客様のためであれば、許されますよ。
あまりかしこまらずに、考えてくださいね。
さて、一通りのマナーと作法を見たところで、茶托を新たに買いたい!という時の選び方や、おしゃれ茶托について、見てみましょう。
茶托の選び方!おしゃれなのは木製?金属製?
茶托を選ぶ時の基準ってあるんでしょうか?
茶托を買う機会って、そんなにないですよね。
でもせっかく買うなら、ちょっとおしゃれで素敵な茶托を買いたくないですか?
どうやって選んだらいいのでしょう。
形・材質の2つのポイントから見ていきます。
どちらのポイントを決めるにも、まずは、どの茶椀に合わせて買いたいかを決めましょう。
全てに合わせるのは無難過ぎて面白くありません。
・・・が、これがあれば安心というのもあると安心ですよね。
普通の湯呑茶椀に合わせるのならば、黒の落ち着いた木や、漆(うるし)の茶托をお勧めします。
お茶椀の大きさと茶托の大きさが合っていないと、お茶椀が持ちにくかったりするので、サイズ感にはご注意を。
では、例えば、お気に入りのお茶椀が日本製のおしゃれで繊細な薄い磁器だったら?
シックな漆塗りの茶托なんてどうでしょう。
漆と聞くとちょっとハードルが高そうに思いますが、きちんと濡れ布巾と乾いた布巾で汚れを取って、湿気のないところで保管をすれば問題ありません。
黒く輝くものも、朱いものも、どちらも素敵ですね〜。
さて、次は陶器のもの。
陶器で揃えてもいいですし、ぽってりとした木のぬくもりで色調を合わせてもいいですね。
季節感も大事にしたいところ。
夏場にガラスのお茶椀でお出しするなら?
竹でできている茶托があり、その中には模様が入っていたり、趣向が凝らされて夏向きなものが多くあります。
また、ちょっとお友達とカジュアルにマグカップでおやつ♪
・・・なんて時には、思い切って「斬新な形の茶托」などを選んでみても楽しいですね。
必ずこの組み合わせじゃないといけない、というのはないので、お店の人と色々試したり意見交換しながら、選んでみるのも面白そうです。
ところで、オリジナルのものやちょっと高いものを選ぶと、茶托に「字」が書いてあるのを目にしますよね。
あれって、なぜ書いてあるのでしょう?
茶托の文字や刻印には意味があるの?
茶托をひっくり返すと、後ろに文字が書かれていたり、彫られていたりすることがありますね。
なんでこんなところに字が書いてあるのでしょう?
これは、誰がいつ作ったかを明記するためなんです。
例えば、茶托を作っているブランドの名前かもしれません。
もしくは、自分一人で頑張って作っている作家さんかもしれません。
この茶托を作ったのは私!というメッセージを込めて、文字や刻印などの目印を入れているんです。
気に入った茶托を見つけたら、後ろをひっくり返してみてください。
同じようなものに続けて当たれば、あなたの感性にマッチした茶托にもいずれ出会えるでしょう。
もし茶托に書いてなくても、箱があったりするのでご用心。
もっとずっと高いものは、さらにすごいです。
茶托(茶椀とセットであることも多いですが)に直接ではなく、茶托を入れておく箱に、製作者や制作年月日が記されていることもあります。
そうなると、かなり由緒正しいものなのでしょう。
身近では使えない、鑑賞の対象ですね。笑。
さて、茶托についていろいろお伝えしましたが、最後におさらいをしましょう。
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まとめ
今回は、茶托についてお伝えしました。
茶托は、湯呑やコーヒーカップなどの受けるお皿状のもので、お客様をおもてなしする時に使います。
コースターは水気を吸い取るものなので、違うものです。
茶托のマナーは、サイズと材質が合っていること。
お出しするときはサイドテーブルなどでセットしながら、「どうぞ」と一声掛けると親切です。
茶托を選ぶときも、形(サイズ)と材質が合っていることを確認しましょう。
茶托の裏に文字や刻印があるのは、誰が作ったものかわかるためでしたね。
茶托が日の目を浴びることはあまりないです。
でも、だからこそきちんと選んでお気に入りのものをお客様にお出しすれば、おしゃれ階段を1歩登れた気がしませんか。
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