大福茶とは?

大福茶

 

「大福茶」と見たら、何を思い浮かべますか?

 

 

「おいしい大福とお茶!」と思った方、食いしん坊ですね。笑。

 

(実は私も、初めて知った時、同じことを思いました!)

 

 

これ、おおぶくちゃと読むお茶で、梅干しや昆布にお茶を注いで飲む、縁起の良いお茶なんですよ!

 

 

大福でも、食べる大福ではなくて、縁起の良い“大きな福”というのを表すのですね。

 

 

飲んだことがないと味の想像がつきにくいですが、しょっぱすっぱいお茶、という感じでしょうか。

 

 

見たことがないと、なかなかピンとこないと思いますが、ここで大福茶の由来や作り方、おすすめのお茶屋さんなど、一緒に見ていきましょう。

大福茶の由来はどこから来たの?

大福茶 由来

 

なぜ梅干しを入れて飲むようになったのか、気になりますよね?

 

この珍しい大福茶、どのようにして生まれたのか探っていきましょう。

 

 

時は平安時代。

 

村上天皇が世の中を治めていた時代、京都で疫病が流行りました。

 

 

病気に効く特効薬もなく、次々感染する人が出て困っていたわけですね。

 

 

そんな時、浄土教の先駆者であり、当時京都で念仏を広めていた空也が、梅干を入れたこのお茶を苦しんでいる人々に飲ませました。

 

そうするとナント!

 

驚くことに、みんなの状態が少しずつ良くなっていったのです。

 

 

このことから、当時の村上天皇がお正月に同じお茶を人々にふるまい、無病息災を願うようになりました。

 

 

そして、気になる大福茶の名前の由来ですが・・・

 

 

まず、天皇が元日にお茶を飲むことを、王服もしくは皇服といいます。

 

飲むお茶を王服茶、皇服茶と呼んでいたのが、いつの間にか漢字が変わり、大福茶となったのです。

 

 

大福茶は、縁起がいいだけではなく、無病息災、健康にもいいお茶なのですね。

 

 

福茶を飲む習慣は各地でもあるようですが、このように、元日に飲むお茶を特別に“大福茶”と呼ぶようになりました。

 

 

確かに、一年の始まりに飲むには、普段より縁起の良い名前のお茶の方が気分がいいですね!

 

 

この大福茶、京都が始まりとされているだけに、関西では有名ですが、関東ではまだあまり馴染みがなく、三が日に振る舞っているお寺も見かけないですね。

 

 

大福茶発祥とされる空也がいた京都の六波羅蜜寺では、今でも毎年三が日には、この大福茶が振る舞われているんですよ。

 

 

では、三が日に京都に行って、実際に飲んでみましょう!

 

・・・といっても、京都に行けない方もいらっしゃいますよね。

 

 

簡単に自宅でも作れたら、ちょっと嬉しくないですか?

 

 

では早速、どうやって大福茶を作るのか、ご紹介しますね。

 

大福茶の作り方!梅干しや昆布を使うの?

大福茶 作り方

 

大福茶を作るには、どんなお茶がいいの?梅干しをいれるだけ?昆布も入れるの?

 

色んな質問が出てきそうですが、用意していただくのはたったの3つだけ。

 

 

お茶、梅干し、昆布。

 

これだけです。

 

 

お茶は、煎茶が一般的ですが、おうちにあるお茶なら、玉露でも、ほうじ茶でも、玄米茶でも構いません。

 

お好きなお茶をご用意ください。

 

 

そして、大事な梅干し。

 

これも好きなサイズ、好きな味、好きな固さのものをご用意いただいて構いません。

 

 

小梅ちゃんでも、はちみつ漬けでも、がつんとしょっぱい大きめの梅干しでも。

 

 

昆布は、おめでたいお茶なので、結び昆布などあったらいいですね。

 

でも、普通の昆布でも、塩昆布でも。

 

ちょっと冒険したい方は酢昆布でも?笑。

 

 

大福茶の作り方手順

 

作り方ですが、まずは梅干しをお茶椀に入れ、その上に、昆布を置きます。

 

そして、静かにお茶を注ぎます。

 

 

この時、できればお茶を飲む人(自分でも相手でもどちらでも、何人でも)の一年のご多幸や、年神様をお迎えします、という穏やかで幸せを願う気持ちで淹れることが大事です!!

 

 

その気持ちとともにお茶を注いだら・・・・出来上がりです!

 

さぁ、味見してみましょう!

大福茶の飲み方!梅と昆布は縁起が良い?

大福茶 飲み方

 

できたての大福茶、いかがですか?

 

しょっぱい!甘みが強く感じる!など、ご意見はさまざまかと思います。

 

 

何杯か飲まれる方は、淹れる度に梅干しの味がじっくり感じたり、お茶の渋みが出てきたり、味わいは薄くなるかと思いますが、味の変化も楽しめると思います。

 

 

そして、それぞれの食材の良いところもお伝えしますね!

 

 

は健康によいとされていますが、実は縁起がいい食べ物でもあります。

 

梅は、寒く凍える冬を耐え忍んで、春の訪れを教えてくれる花です。

 

春の訪れ=気持ちがほころびますね。

 

 

そして、その読み方から、梅=産めにつながり、何か新しいことを産み出す、という意味にもなります。

 

このように、梅は喜びや新しい何か、を想像させるのです。

 

 

また、梅干しに含まれるミネラルやクエン酸は疲労回復に効果があり、殺菌効果も高いので、体を健康に保ってくれる要素がたっぷり!

 

 

昆布は、お節料理にも欠かせない食材なので、ご存知の方も多いと思います。

 

昆布=こんぶ=よろこぶ。

 

 

そして昆布には、フコイダンと呼ばれるぬめり成分が入っています。

 

具体的な効果は未知数ですが、海藻は体にとってもいいと言われていますね。

 

 

どちらも喜ばしく健康な一年を迎えるのにぴったりです。

 

 

自分でオリジナルで作っていただくのもいいですが、大福茶として、売られているお茶もあるので、今度はそちらをご紹介しましょう。

大福茶のおすすめ!有名なのはどこ?

大福茶 おすすめ

 

大福茶を売っているお店は限られます。

 

ネットでも購入できる有名なお茶屋さんを2軒、ご紹介しましょう。

 

 

まずは、京都の井六園。

 

煎茶、福梅、福昆布と、なんと金箔がセットになっているものも売っているんですよ!

 

 

福梅、福昆布とも、5客分入ったものがあります。

 

手軽においしい大福茶が飲めるなんて、うれしいですね。

 

 

しかも金箔もついて、さらに吉兆縄というこれまた無病息災を祈願する縁起物が一緒に入ってたりします。

 

 

そしてもう1軒は、一保堂。

 

京都好き・お茶好きな方なら聞いたことがあるはず。

 

 

こちらで売られているのは、実は梅干しも昆布もついておらず、香りのよい玄米茶です。

 

 

こちらでも書きましたが、福茶は普通に飲まれており、大福茶は新年を迎えた時に飲むもの。

 

 

この大福茶は、通常よりも高級茶葉を使用し、新年にふさわしい大福茶として売っています。

 

しょっぱいのが苦手だけど、大福茶は気になる!という方にお勧めです。

 

 

東京の店舗でも、三が日には“大福茶”という張り紙が張られ、お茶を購入することができますよ。

 

 

 

では、大福茶についてたくさんお伝えしましたので、最後にまとめましょう。

 

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まとめ

今回は、大福茶についてお伝えしました。

 

 

大福茶は、空也が広めた病気に効くお茶が元で広まった、縁起が良く無病息災を願うお茶でした。

 

 

煎茶、梅干し、昆布で作るのが一般的です。

 

梅干し、昆布は縁起が良く、また体にも良い効能がありましたね。

 

 

おすすめの大福茶が買えるお店として、井六園と一保堂をご紹介しました。

 

 

三が日には、一年の健康と幸せを祈りながら、大福茶を飲んでみてはいかがでしょう。

 

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