かぶせ茶とは?

かぶせ茶とは

 

かぶせ茶というお茶があることを知ってますか?

 

 

日本茶の種類をあげようとした時に「かぶせ茶」が最初に出てくる人は少ないでしょう。

 

また、名前は知っていても、玉露や煎茶との違いについて分かる人は、さらに少ないと思います。

 

 

でも、本当は、かぶせ茶はもっと有名になってもいいのでは?と思うほど、魅力の多いお茶なんですよ。

 

 

そこで、今回は、かぶせ茶とはどんなお茶なのか?

 

また、かぶせ茶と似ているとされる玉露や煎茶との違いを「特徴・入れ方・価格」の観点から説明しますね。

かぶせ茶と玉露の違いはたった一つなの!?

かぶせ茶とは

 

まず、かぶせ茶と玉露の違いから見ていきましょう。

 

 

本などで調べてみても並んで書かれていることが多いのですが、かぶせ茶は玉露ととてもよく似ています。

 

栽培方法も、製造工程も、ほぼ同じです。

 

じゃあ、一体何が違うのでしょうか?

 

 

ズバリ!「茶葉が日光を浴びる時間」です。

 

 

かぶせ茶も玉露も、栽培時は新芽が出てから覆いをかぶせて日光を遮断します。

 

  • 玉露は、約20日間
  • かぶせ茶は、約7日間

 

日光をさえぎることにより、アミノ酸の一種のテアニンが豊富になり、甘味やうま味が凝縮されます。

 

その期間が長くなるにつれて、渋味や苦味の少ない「まろやかな味わい」になるのです。

 

 

玉露に比べて、かぶせ茶の遮断時間は短いです。

 

そのため、玉露より淡白になりますが、ほどよく渋味や苦味が抑えられた「コクのあるお茶」になります。

 

 

実は、かぶせ茶と玉露の大きな違いは、たったこれだけなのです。

 

非常に似ていると言われるのも納得ですが、何日間の違いが味の違いを生むとは奥深いですね。

 

 

そしてもう一つ、かぶせ茶は、煎茶とも似ていると言われてるんですよ。

 

じゃあ、かぶせ茶と煎茶の違いって、一体どこにあるのでしょうか?

 

かぶせ茶と煎茶の違いは?価格は高いの?

かぶせ茶と煎茶

 

面白いことに、かぶせ茶と煎茶も非常によく似ています。

 

 

煎茶についても、玉露と同様に「日光を浴びる時間」が鍵を握っています。

 

かぶせ茶は、栽培の段階で7日ほど日の光をさえぎる期間があるとお伝えしました。

 

 

これに対して、煎茶はそもそも、日の光を遮断することがありません。

 

つまり、摘み取るまでずっと日光を浴びた状態で育つのです。

 

 

日の光を浴びることによってカテキンなどが豊富になり、苦味や渋味成分が増えます。

 

そのため、煎茶は、かぶせ茶より苦味や渋味のあるすっきりした味わいになるのです。

 

 

わかりやすく言えば、かぶせ茶は「煎茶と玉露の中間のお茶」ということになります。

 

 

・・・ということは?

 

もう価格も想像がつく人が多いかもしれませんね。

 

 

煎茶 < かぶせ茶 < 玉露

 

この順に、価格は高くなっていきます。

 

 

「煎茶よりまろやかな味を飲んでみたいけど、玉露は高級茶だし手が出ないな…」

 

という方に、かぶせ茶は特におすすめです。

 

 

では、かぶせ茶は、どういう入れ方をすれば良いのでしょうか?

 

かぶせ茶の美味しい入れ方を次にお話ししますので、是非試してみてください!

かぶせ茶の入れ方!2種類の味が楽しめるってホント?

かぶせ茶の入れ方

 

かぶせ茶は、入れ方ひとつで2種類の味を楽しむことが出来ます。

 

なぜでしょうか?

 

 

それは「煎茶と玉露の中間のお茶」だから!

 

つまり、かぶせ茶は、煎茶と玉露の魅力を併せ持った万能なお茶なのです。

 

 

入れ方のポイントは「お湯の温度」です。

 

 

煎茶に近いさわやかな味にしたい場合は高めの温度。

 

玉露に近い甘みのあるまろやかな味を堪能したい場合は低めの温度。

 

お湯の温度で味が大きく変わるのがかぶせ茶の特徴です。

 

 

理屈っぽい話になりますが、苦味や渋味を出すカテキンやカフェインなどの成分は、高温で浸出される性質があります。

 

なので、煎茶に近い味わいにしたい場合は70℃〜80℃が適温です。

 

 

反対に、甘味やうま味成分のテアニンなどの成分は低温でよく浸出します。

 

つまり、玉露に近くしたい場合は50℃〜60℃で入れると良いわけですね。

 

 

温度や浸出時間によって味が変わってくるため、気分で色々な味わいを楽しむことができるのが、かぶせ茶の魅力なのです。

 

 

そして、実はもう一つ、かぶせ茶の味を楽しめる入れ方があります。

 

分かりますか?

 

 

そう!「水出し」です!

 

 

「水出しって、ちゃんと味出るの?美味しいの?」

 

そう思う方も多いと思いますので、最後に、かぶせ茶の水出しの話をしたいと思います。

かぶせ茶の水出しは美味しいの?入れ方はどうする?

かぶせ茶の水出し

 

結論から言います。

 

かぶせ茶の水出しは「とても美味しい」です!

 

 

先ほど、お湯の温度で浸出される成分も変わる話をしました。

 

それでは、水で出した場合はどうなるのでしょうか?

 

 

正解は「甘味・うま味がたっぷり凝縮された味わいになる」です!

 

 

甘味・うま味成分は、温度が低ければ低いほどよく溶け出します。

 

反対に、苦味・渋味成分は温度が低いと浸出されません。

 

 

つまり、かぶせ茶の水出しは、苦味・渋味の少ないうま味たっぷりのお茶になるのです。

 

 

また、熱に弱いビタミンCの効果も高まるため、美肌などの美容にも良いです。

 

かぶせ茶の水出しの入れ方

 

かぶせ茶の水出しの入れ方

 

入れ方は簡単です。

 

ガラスポットなどに、茶葉を入れたお茶パックを投入してください。

 

そこに、冷水を注いで、一晩寝かせれば完成です。

 

 

お水は水道水でも良いのですが、カルキ臭などが気になる場合はミネラルウォーターがおすすめです。

 

または、水道水を沸騰させて冷ました状態のお水でも良いですね。

 

 

水出しはどのお茶でも楽しめますが、水出しの特性を生かすには、甘味・うま味が多いお茶のほうが良いです。

 

 

かぶせ茶は、温かいものはもちろん、冷たい水出しでも楽しめるお茶なのです。

 

 

 

さて、いろいろとかぶせ茶について書いて来ましたが、最後にまとめましょう。

 

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まとめ

今回は、かぶせ茶の魅力についてお伝えしました。

 

 

かぶせ茶と玉露は日の遮断時間が違うだけで非常に似ています。

 

煎茶とも似てますが、遮断時間がないため、かぶせ茶の方がうま味が強いです。

 

 

価格は、「煎茶<かぶせ茶<玉露」でしたね。

 

 

かぶせ茶は、入れ方次第で煎茶と玉露の両方の味を楽しめます。

 

水出しも、とてもおいしいです。

 

 

かぶせ茶は魅力がたくさんあるお茶で、ふつうにお茶屋さんで売ってるので、ぜひ飲んでみてくださいね!

 

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