あさひの緑茶とは、どんなお茶?

緑茶の品種の1つである「あさひ」とは、どのような特徴を持つお茶なのでしょうか?

 

「あさひ」とは、抹茶の原材料である碾茶(てんちゃ)用の品種で、茶の湯に詳しい方の間では有名です。

 

今まで茶の湯では、お点前における濃茶用の抹茶は、樹齢100年を超す「古木」から摘採された茶葉のみを使用していました。

 

ところが近年では、これが徐々に変化してきたんですね。

 

どういう事かというと・・・

 

まず、濃茶に適した「あさひ」や「さみどり」、「ごこう」などの品種の中から優良品種のみを選定します。

 

そこから、肥培管理や被覆期間などを検討していきながら、高品質な「濃茶専用の抹茶」を製造しているのです。

 

ここでは、そんな抹茶の原料となる緑茶品種の「あさひ」についてご紹介します。

あさひ緑茶の特徴は?

緑茶の品種「あさひ」は、主に京都で栽培が行われています。

 

京都では、日本茶の栽培のほぼ全てが、玉露や碾茶用の被覆茶(覆い下茶)です。

 

なので、あさひは、日本茶生産量80%を越すやぶきたで占められる茶業界では、とても重要な役割を担っています。

 

京都府では、宇治品種と呼ばれるチャノキが7種あります。

 

抹茶の原材料である碾茶用品種が「あさひ」を含めた全4種、玉露用品種が「ごこう」を含めた全3種となっています。

あさひの緑茶に出会えないのは、どうして?

私たちが普通に生活している中で、あさひの緑茶に出会うことは、あまりないかも知れません。

 

それには、ある理由が存在します。

 

まず、「あさひ」とは、宇治在来種から選抜された品種で、旧系統名を「平野11号」と言います。

 

育成年は昭和28年からで、平野甚之丞氏よって誕生しました。

 

あさひは「中生種」であり、摘採期は「やぶきた」とほぼ同時期です。

 

あさひの新芽は、鮮やかな緑色をしていて、薄くて大きいのが特徴なんですね。

 

なので、あさひは碾茶の中でも特に優秀な品種のため、出品茶用として用いられることが多いのです。

 

だから、一般の人が出会うことが少ないわけです。

 

抹茶は、煎茶やほうじ茶等に比べると、自宅で点てるという方はそんなに多くないですよね。

 

お茶を点てる機会があまりないということは、そのお茶に触れる機会も少ないということです。

 

結果的に「あさひ」は、一般的に、あまり馴染みのない品種の茶葉となっているのです。

 

ただ、抹茶を用いた料理やスイーツなどで使用されているのが「碾茶の品種」でもあります。

 

ですから、抹茶の茶葉を勉強しておくと、「この抹茶スイーツにはどんな碾茶が使われているのか?」というようなことも一目で分かるようになりますよ。

 

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