たかちほの緑茶ってどんなお茶?
日本茶(緑茶)の「たかちほ」という品種の名前を聞いたことはありませんか?
「たかちほ」は、釜炒り茶用に生まれた「宮崎県産」の品種です。
高千穂峡(たかちほきょう)は、観光の名所としても有名ですね。
「釜炒り」というお茶の製法は、煎茶よりも前に中国からやってきた「昔ながらのお茶の加工技術」です。
煎茶が日本茶の主流となった今では、釜炒り茶は「九州の一部」、「宮崎県」と「熊本県」、「佐賀県」と「長崎県」ぐらいでしか作られていない「珍しい」お茶になりました。
昔ながらの釜炒り茶用に改良された「たかちほ」とは、一体どんな味のお茶なのでしょうか?
ここでは、そんな「たかちほ」という緑茶の味わいや香り、その特徴についてご説明します。
たかちほの緑茶!特徴は鉄釜(てつがま)だった?
日本茶の「たかちほ」とは、どのようなお茶なのでしょうか?
栽培環境からお話すると、たかちほの育てられる地域では、昼と夜の寒暖の差が激しく、朝には霧が立ちこめます。
美味しいお茶を作る上で1日の寒暖差が大きいということは、とてもいいことです。
そのため、寒暖差のある土地でゆっくりと育った「たかちほ」の茶葉には、たっぷりと甘みや旨みが蓄えられます。
霧は霜から葉を守り、直射日光のあたりすぎを防いでくれるので、たかちほの生まれ故郷は上質なお茶を産出すると昔から有名だったようです。
良い環境の中で大事に育てられたたかちほは、昔ながらの「鉄釜で炒る」製法でお茶に加工されます。
たかちほの緑茶!味の特徴は?
続いて、たかちほの味や香りについてふれて見ましょう。
日本茶の「たかちほ」は、口当たりが「あっさり」していて、「すっきり」とした喉越しが特徴の「飲みやすい」お茶です。
その製法の違いからか、煎茶とはまた違った甘さがあり、「釜香」と呼ばれる独特の芳ばしい香りがあります。
機械化は進みましたが、昔ながらの製法を守って作られた宮崎県の釜炒り茶には、「400年以上の」歴史があります。
たかちほの香りや味わいの中には、その歴史が持つ味の深みが隠れていそうですね。
400年以上前からほとんど変わらない製法で作られるたかちほは、是非、日本茶が好きな方に味わって欲しいお茶です。
たかちほの一番の特徴は、1煎目、2煎目と飲み進めるにつれて、お茶の香りが変わっていくことです。
おもしろいことに、たかちほは、1煎目よりも2煎目、2煎目よりも3煎目の方が香りが良くなると言われているんですね。
貴重な製法で作られる「たかちほ」が、どんな香りに移り変わっていくのか、お茶好きにとってはとても気になるところです。
日本茶の「たかちほ」をお店で見かけた時は是非、試してみてくださいね。