さやまかおりの煎茶は狭山茶の代表格?
煎茶などに加工される「さやまかおり」というチャノキをご存知でしょうか?
さやまかおりは、1958年に埼玉県狭山市の試験場にて生まれました。
さやまかおりは、「やぶきた」が自然交配した中から選ばれ、誕生した品種です。
狭山茶の代表格とも言えるのが「さやまかおり」の煎茶です。
ここでは、煎茶などに加工されるチャノキ「さやまかおり」についてご説明します。
さやまかおりの煎茶!品種や特徴は?
煎茶などの元となる「さやまかおり」とは、どんな品種なのでしょうか?
さやまかおりは、1971年に正式に登録され、煎茶などの香りや味、水色は「やぶきた」に似ています。
葉の形は長楕円形で大きく、濃厚な香りが特徴的です。
さやまかおりの主な産地は、埼玉県や静岡県、三重県ですが、その他にも九州まで広い地域で栽培されている品種です。
早生と言われている「さやまかおり」ですが、耐寒性に優れていて、冬が寒いと早生、暖冬だと中生になることもあります。
また、静岡では気候のせいか、やや早生と気候に左右される一面があります。
煎茶などに加工された「さやまかおり」の味わいとしては、カテキンの含有量が多いため、しっかりとした苦味あります。
また、さやまかおりは香りに特徴があるため、深蒸しで仕上げる傾向が多くみられます。
さやまかおりの煎茶!味や香りの特徴は?
「さやまかおり」というチャノキは、その名の通り、狭山市で誕生したということと、「香り」に特徴があることから名付けられました。
今でも、さやまかおりは狭山市で多く栽培され、周辺の入間市や所沢市などでも作られ、煎茶などに加工されています。
濃厚と表現される「さやまかおり」の香りですが、決していやらしくなく、爽やかさも兼ね備えた香りが特徴と言えます。
狭山市を中心とした周辺で作られているお茶は「狭山茶」と呼ばれています。
「狭山茶」は、「静岡茶」と「宇治茶」と合わせて「日本三大茶」と呼ばれています。
「色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山でとどめさす」
という言葉があり、甘みと濃厚な香りが特徴です。
狭山茶は、いくつかの品種が栽培され、煎茶などに加工されています。
「さやまかおり」をはじめ、「やぶきた」や「ふくみどり」など種類は豊富です。
しかし、「やぶきた」以外は埼玉県で誕生したお茶で、狭山茶は日本三大茶に恥じぬ強い信念が感じられるお茶といえるでしょう。
茶葉の産地としては北にあることから茶葉は寒さに耐え、厚めに成長していきます。
これが狭山茶ならではの味と香りを生み出す秘密になっているのでしょう。
「さやまかおり」もお近くの産地だけでなく、狭山茶や他の地域のものを比べてみると面白いかもしれません。