ふうしゅんの緑茶とは?
緑茶の品種「ふうしゅん」とは、どのような特徴を持つチャノキなのでしょうか?
「ふうしゅん」とは、1991年に命名登録された品種です。
緑茶の王様と称される「やぶきた」よりも5日ほど遅い晩生種です。
ふうしゅんは、主に日本茶生産量第1位の静岡県や、九州地方の宮崎県を中心に栽培が行われています。
ふうしゅんには、優れた耐寒性・耐病性があり、多収性のため、茶園の方々から人気があります。
こでは、緑茶のチャノキの品種「ふうしゅん」の特徴についてご紹介したいと思います。
ふうしゅんの緑茶の特徴は?
ふうしゅんの緑茶の特徴には、どんなことがあるのでしょうか?
ふうしゅんは、優れた耐寒性・耐病性を持つため、従来の30%ほど減肥しても収穫量が多いです。
そのため、減肥栽培の「ふうしゅん」を適期前の出開度6割で摘採しても、荒茶品質は、やぶきたを適期で摘採した際とほぼ同等であることが分かっています。
近年、茶園では、大量の窒素肥料を使用することで、周辺環境への影響が心配されていました。
そのため、どうしても肥料の量を減少させる栽培体系への確立を、早急に行う必要があったのです。
そこで、考案されたのが、被覆尿素を用いた施肥(せひ)体系や、点滴施肥を活用した施肥栽培と少ない肥料でも成長する「ふうしゅん」の栽培です。
この2つを同時に行うことで、減肥栽培によって収穫量が減少してしまう「やぶきた」を補い、高品質の荒茶が得られるかの研究が行われています。
ふうしゅんの緑茶!その名前の由来とは?
あなたは「ふうしゅん」という緑茶の名前の由来をご存知ですか?
ふうしゅんとは、新春の満ち足りた香味という意味を表す「富春」から命名されています。
ふうしゅんは、1965年に「Z-1」と「かなやみどり」の交配によって誕生した品種です。
別名「農林41号」と言います。
水色(すいしょく)や香り・味わいは、「かなやみどり」の親である「やぶきた」に非常に似ています。
そのため、現在では「かなやみどり」に取って代わるかも知れない品種の1つとして注目を集めているのです。
緑茶の品種は数が多く、ふうしゅんという名前を初めて聞くという方もいらっしゃると思います。
ただ、日本茶の品種は他にも、星野緑やべにふうき、りょうふうなど数多くの品種があり、日本各地で栽培が行われています。
これから深く日本茶を知ろうと思う方は、日本茶の品種に関する特徴をしっかり覚えておくと良いでしょう。